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ーアスベスト除去における安全対策と実施のポイントー

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アスベスト除去で安全対策が必要な理由\

アスベスト除去工事は、作業者や周辺住民の健康を守るため、徹底した安全対策が欠かせません。アスベストは非常に細かい繊維で、空気中に飛散すると長期間浮遊しやすく、吸い込むことで肺や胸膜に蓄積され、悪性中皮腫や肺がんなどの重大な健康被害を引き起こす可能性があります。
このため、日本ではアスベスト除去に関する法律やガイドラインが整備され、施工の際には厳格な安全基準に沿った作業が求められます。

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飛散防止の重要性\

アスベスト除去の最大の目的は、作業中の飛散を防ぐことです。一度空気中に放出された繊維は肉眼で確認できず、除去後の清掃も困難になります。そのため、作業開始前から飛散防止策を講じることが必須です。

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安全対策が不十分な場合のリスク\

安全対策を怠ると、作業員や周辺環境への被害が広がる可能性があります。近隣住民からの苦情や行政処分、さらには訴訟リスクも考えられるため、事前の計画段階から十分な配慮が必要です。

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アスベスト除去における主な安全対策\

アスベスト除去では、作業の流れごとに異なる安全対策が実施されます。ここでは代表的なものを紹介します。

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1. 作業区域の密閉(養生)\

作業するエリアをビニールシートや防塵パネルで密閉し、アスベスト繊維が外部に漏れないようにします。この養生は二重構造にすることが多く、入口にはエアロック式の出入口を設置します。

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2. 負圧換気の導入\

負圧機を設置して、作業区域内の空気を外部に漏らさないようにします。外部に排気する際は、高性能フィルター(HEPAフィルター)を通してアスベストを除去します。

これらの工程は、除去中の飛散防止だけでなく、作業後の清掃効率を高める役割も果たします。

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3. 湿潤化作業\

除去する建材に水や薬剤を散布し、アスベスト繊維が舞い上がらないようにします。特に吹付材や劣化した建材では、湿潤化の有無が飛散量に大きく影響します。

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4. 個人防護具の着用\

作業員は、防塵マスク(P3フィルター対応)、使い捨て防護服、手袋、保護メガネなどを必ず着用します。作業終了後は決められた手順で防護具を脱ぎ、外部に繊維を持ち出さないようにします。

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作業前・作業中・作業後の安全管理\

安全対策は、作業の各段階で異なる管理方法が必要です。

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作業前の管理\

* アスベスト含有の有無を確認する事前調査
* 作業計画書の作成と行政への届出
* 周辺住民への説明と理解の確保

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作業中の管理\

* 作業区域への入退場管理
* 負圧機や養生の状態チェック
* 粉じん濃度測定の実施

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作業後の管理\

* 区域内の徹底的な清掃
* 廃棄物の適正処理(密閉梱包)
* 空気中濃度の測定と安全確認

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周辺環境への配慮\

アスベスト除去は、現場内部だけでなく周辺環境にも影響を与える可能性があります。そのため、近隣住民や周囲の施設に対しても安全対策を行います。

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騒音・振動対策\

養生や負圧機の設置による作業音、機材搬入時の騒音などを抑える工夫が求められます。

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粉じん飛散防止\

養生の完全密閉に加え、搬出経路の清掃や水撒きによる粉じん抑制も重要です。

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安全対策を徹底するための業者選びのポイント\

安全対策の実効性は、施工業者の経験や知識に大きく左右されます。

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資格と許可の有無\

アスベスト除去には「石綿作業主任者」や「特定粉じん作業」などの資格が必要です。また、都道府県知事からの許可を受けた業者であることも必須条件です。

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過去の施工実績\

実績が多い業者は、現場ごとの条件に応じた最適な安全対策を選択できます。

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見積もり時の説明の丁寧さ\

工事内容や安全対策の詳細を丁寧に説明してくれる業者は信頼性が高く、契約後のトラブルも少ない傾向があります。

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まとめ\

アスベスト除去における安全対策は、作業者・周辺住民・環境すべてを守るために不可欠です。養生や負圧換気、湿潤化作業、個人防護具の着用などの基本を徹底し、各工程での管理を怠らないことが重要です。また、安全性を確保するには、経験豊富で資格を持つ施工業者に依頼することが最も確実な方法です。計画から作業完了まで一貫して安全を意識することで、安心できる除去工事が実現します。

2025.08.15